不動産を売却する場合、仲介・買取のどちらを選べばいいのか | 東京多摩エリアの不動産売却・査定・買取ならリライズホーム

不動産売却の「買取」と「仲介」の違いについて

不動産売却をする際、「買取」と「仲介」の2つの方法があります。この2つの違いは買主です。買取の場合は、不動産会社が直接物件を買い取ってくれます。そのため、売却を行いたいと考えた時に、不動産会社に依頼をすればすぐに買い取ってもらえるでしょう。リサイクルショップや古本屋さんに物を売りに行くのと同じような感覚で、買主が見つかるのを待つ必要がありません。

それに対して仲介は、不動産会社が売却の仲介をして、実際に住みたい買主を見つける方法です。そのため、仲介の買主は一般の人になります。不動産会社を通して実際に住む人を探す時間がかかるため、仲介は売れるまでの時間がかかります。また不動産会社への仲介手数料もかかります。

買取と仲介では売却価格の相場も異なります。買取と仲介の違いは以上となります。ここからは、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。ご自身が不動産を売るには、どちらの方法が最適か考えながらご覧ください。

不動産売却「買取」のメリットデメリット

不動産売却を買取で行う場合のメリット・デメリットについて解説します。不動産会社に直接購入してもらえるからこそのメリットがあります。

メリット①.仲介手数料がかからない

買取の場合は、不動産会社が直接物件を買い取ってくれます。書類など必要な手続きはすべて不動産会社が行ってくれますが、自社が買主となるため仲介にはあたりません。そのため、仲介手数料を支払う必要がなく諸費用を抑えられるでしょう。

メリット②.現金化までが早い

不動産会社に直接買い取ってもらう場合、買主が現れるのを待つ必要がありません。そのため、売却への希望条件のすり合わせができれば売主のスケジュールに合わせて売却手続きを進めてもらえます。売却価格がすぐにわかり、現金化までのスピードも仲介と比べるとかなり早くなります。

スケジュールが明確なので、資金計画も立てやすくなるでしょう。売却後次の物件購入を考えている方や、すぐに大きな現金が必要な方にとっては嬉しいメリットです。

メリット③.契約不適合責任が問われない

不動産の売却を行う場合、仲介の場合は購入後に何かしらの不具合が起きたり、想定していたものと違ったりした場合に、買主が責任を取らなければなりません。例えば、設備が壊れていた場合は、それを修復するための費用を支払います。

しかし、不動産会社に直接買い取ってもらう場合は、その責任が問われません。何かしらの不具合があったとしても、不動産会社に任せられます。売却後、買主が何かを負担する必要はありません。

メリット④.内覧の手間を省ける

不動産会社に売却を行う場合、一度現状確認のために部屋を訪れるだけで売却手続きを進められます。一般の人に家を売る場合と異なり、自身の持ち物である時に一般の人が内覧に訪れることはありません。内覧対応を行う手間がなく、家の中を知らない人に見られる心配もありません。

メリット⑤.周りに知られず売却できる

家の売却を考えている人の中には、周りに知られずに売りたい人もいるでしょう。仲介での売却となると、不動産情報サイトなどに掲載されるため、多くの人に知られます。

しかし、不動産会社に直接買い取ってもらうと、周りに知られる心配がありません。家族や知人、近隣の人たちにバレたくない人は、不動産の買取で売却するのがおすすめです。売却期間も時間がかからないため、気づかれないうちに売却できます。

デメリット①.仲介より売却価格が低くなりやすい

不動産会社に買い取ってもらう方法は、メリットばかりではありません。手続きの手間がなく、現金化までのスピードが早い反面、仲介よりも売却価格が低くなりやすいです。なぜなら、不動産会社は売主から物件を買い取った後に、リフォームなどを行って綺麗な状態で販売するからです。

リフォーム代金、物件を売るための広告費などが必要になるため、その分も考慮して販売時は金額を上乗せしなければなりません。相場の価格で買い取ってしまうと、不動産会社が物件を売る際に非常に高額な費用で販売することになります。そうなると、物件を購入する人は現れないでしょう。

そのため直接の買取は、仲介で買い取った時の相場価格の６割～８割での購入が一般的となっております。少しでも高く売りたい方は、仲介で売るのがおすすめです。

デメリット②.物件によっては買取できない

不動産会社の買取でも、物件の状態によっては買取できない場合があります。不動産会社で明確な基準が設けられているわけではありませんが、リフォームできないほど老朽化している物件は難しいかもしれません。ご自身の売りたい物件が買取可能かどうかは、あらかじめ不動産会社に問い合わせておきましょう。

不動産売却「仲介」のメリットデメリット

続いて、不動産売却を仲介で行う場合のメリット・デメリットについて解説します。買取部分でも仲介について軽く触れましたが、ここでは詳しくお伝えします。

メリット①.買取より売却価格が高い

仲介の最大のメリットは、買取よりも高く売れる点です。仲介で売る場合は、不動産会社が売主の希望条件に叶うように全力を尽くしてくれます。売主が求める金額で購入してもらえるように、希望に近い金額で広告掲載を出してくれます。

売主が広告費を支払う必要はなく、不動産会社が買主を見つけてくれるのを待つだけです。プロが売れやすいタイミングを見計らって売り出すため、高額で売れる可能性があります。

メリット②.購入検討者の意見が聞ける

仲介で不動産を売却する場合、内覧に同席する機会があります。購入検討者が次々と家を見に来て、率直な感想を話しながら家の中を見るでしょう。自分の持っている家の率直な意見が聞けるため、嬉しく感じる人も多いです。

デメリット①.広告宣伝活動が必要

仲介は買取とは異なり、大々的に物件情報を公開します。売値はもちろんのこと、部屋の中の構造などのすべての情報が掲載されます。抵抗のない方であれば問題ありませんが、家を売りに出していることいることや、物件の売値を知られたくない方には仲介はおすすめしません。

デメリット②.仲介手数料がかかる

仲介で売却を行う場合は、不動産会社への報酬として仲介手数料が必ずかかります。仲介手数料は不動産会社によって異なりますが、法定上限額が定められています。

売買価格200万円以下：取引額の5%以内
売買価格200万円～400万円以下：取引額の4%以内
売買価格400万円以上：取引額の3%以内

上記のように、売買価格によって仲介手数料の割合が決まります。消費税は別途かかるため、消費税は別で計算しなければなりません。また、何%以内とあるようにその%内であれば不動産会社が自由に金額を設定できるため、不動産会社によって金額は異なります。

売却時の仲介手数料は、売買契約が成立したタイミングと、物件引き渡し時の2回に分けて支払うのが一般的です。支払い方法や正確なタイミングは不動産会社によって異なるため、売却をお願いする時に確認しておきましょう。

デメリット③.売却期間が長い

仲介で売却する場合は、物件の買主が現れるのを待たなければなりません。タイミングによっては数ヶ月で売れる場合もありますが、半年以上売れないこともあります。平均的な売却期間は3ヶ月とされていますが、それでも現金化がすぐにできる買取と比べると、売れるまでの待ち時間が長く感じられるでしょう。

すぐにでも現金に変えたい人は、買取を選ぶのがいいでしょう。反対に、数ヶ月、半年待ってでも高く売りたい人には仲介が向いています。

買取り保証とは

買取り保証とは、仲介で一定期間内に買主が見つからなかった場合に、事前に約束した金額で不動産会社が買い取ってくれる保証サービスです。売れるかどうか心配な仲介の売却方法でも、買取り保証を利用すれば確実に物件を買い取ってもらえます。

仲介の売却で疲れた経験がある方や、仲介と買取のどちらを選ぶべきか悩んでいる方におすすめの方法です。買取り保証は、これまでご紹介した仲介と買取のいいとこどりをしているイメージです。

物件によっては、買主がなかなか見つからないところもあるでしょう。売却したものの売れない状況が続くと、物件の手入れを行う時間も長くなり、売主の負担がかかります。遠方の物件であれば、手入れのためだけに足を運ばなければなりません。

買取り保証がある不動産会社を選べば、万が一売れなかった時も安心です。それでは、ここからは買取り保証のメリット・デメリットと利用できる人の条件について解説します。夢のような保証サービスに感じられますが、メリット・デメリットを比較した上でメリットの方が大きい場合に、利用検討してくださいね。

買取り保証のメリット

買取り保証のメリットは、買取のデメリットである売却費用が低くなりやすい点をカバーしながらも、最終的には不動産会社に買い取ってもらえる点です。仲介と買取のどちらのメリットも得られるのが、買取り保証最大のメリットです。

また、最終的に売れずに不動産会社に買い取ってもらった場合、仲介だと必ず必要になる契約不適合責任が免除されます。万が一売却した不動産に何かあった場合でも、不動産会社がすべて見てくれます。仲介手数料もかからなくなるため、買取り保証によってお得にもなります。売れなくなったら、仲介から買取に売却方法が変更される、とイメージしておくとわかりやすいでしょう。

早く売らなければ物件の価値が下がってしまう心配をする必要がないので、売却活動を無理に頑張る必要もありません。

買取り保証のデメリット

買取り保証はメリットばかりではありません。最終的には、不動産会社が買い取る約束をした上で契約を結ぶため、通常の仲介よりも売却価格が安くなりやすいです。ただし、仲介だと売れない期間が続くと、売却価格はどんどん下げられていきます。最終的には、価値が感じられないほどの値段になっても、売れ残ってしまうなんてこともあるでしょう。

売れ残ってどんどん価値を下げていくよりかは、確実に売れる方法を選びたい方に向いています。仲介で確実に売れる保証がある人が選ぶとデメリットがありますが、仲介で売れるか自信のない人にはおすすめです。

また、買取り保証を行った場合は、後ほど説明しますが「専属専任媒介契約」という契約を結びます。この契約を結ぶと、一社でしか不動産の仲介依頼ができません。複数の不動産会社にお願いしたい人には向いていないでしょう。

買取り保証の利用条件

買取り保証のメリット・デメリットについてお伝えしました。どちらも検討した上で買取り保証を利用したい方は、これからご説明する利用条件を抑えておきましょう。

買取り保証を利用する際に必要な条件は、以下の2つです。

専属専任媒介契約を結ぶ
売却物件が需要のある物件であること

それぞれの利用条件について、詳しく解説します。

専属専任媒介契約を結ぶ
専属専任媒介契約は、先程お伝えしたように、不動産会社一社としか仲介の契約が結べない契約方法です。仲介を依頼する場合、複数の不動産会社と契約を結べる「一般媒介契約」があります。この契約方法を選びたい人は、買取り保証が利用できないので注意してください。

買取り保証を利用するかどうか検討する時は、一社だけで任せるのか複数で任せるのか考えてからお願いするようにしましょう。買取り保証を使って一社にお願いしたものの、後から複数の不動産会社にお願いしたいとなっても、一定期間は不動産会社を変えられません。

一社にお願いをして確実に売却をする方法を選ぶか、複数の不動産会社で見てもらえる人を増やして売れる確率を上げるかどうかは考えておきたいところです。

売却物件が需要のある物件であること
買取り保証は、万が一売れなかった時に不動産会社が買取をする保証サービスです。買い手がつく確信が得られないような物件の場合は、買取り保証が利用できない可能性があります。不動産会社に直接売却をする買取の方法でも、いちじるしく物件の状態が悪いと買い取ってはもらえません。

しかし、最初から買取で不動産会社が買取る場合は、リノベーションを前提にしていることが多いためよっぽど古い物件でない限りは買い取ってもらえます。

一方、買取り保証で最終的に買い取る場合は、仲介での買取が前提としてあったために、買い手がつく物件であることが条件にあげられます。どのような物件が利用条件にあてはまるかの基準は、不動産会社によって異なります。

一般的には、以下のような項目に当てはまる物件は、買取り保証を利用できません。

旧耐震基準（1981年以前に建てられた）の物件
専有面積が40㎡以下の物件
人口が少ないエリアの物件

上記のような物件は、比較的買い手がつきづらいとされています。ご自身の物件が当てはまっていないかどうか確認してください。最終的な決断は、仲介を依頼できる不動産会社が定めるものです。

不動産売却「買取」を選んだ方が良い人とは

不動産売却の買取と仲介についてお伝えしてきました。仲介には、仲介と買取のいいとこどりができる買取り保証サービスがあります。仲介は、物件を高く売りやすく、保証サービスによって確実に買い取ってもらえます。ただし、売却までに時間がかかるのがデメリットです。

そのため、早く売りたい人には買取がおすすめだとお伝えしました。ここでは、どのような状況の人が買取を選んだ方がいいのか詳しく解説していきます。

築年数が古い物件を売りたい人

築年数が古い物件の売却を考えている人の場合は、買取を選んだ方がよいでしょう。仲介の場合は、リノベーションせずに、そのままの状態で買主に引き渡すのが基本的です。築年数が経過しており、老朽化がいちじるしく見られる物件は比較的売れづらいでしょう。

買取の場合は、不動産会社が買取後にリノベーションを行うケースが多いため、築年数が古くても買い取ってもらえる可能性が高いです。買取の売却方法は、低価格でも確実に買い取ってもらえるので、築年数が古い物件の場合は買取を検討しましょう。

周りに知られずに売却したい人

買取のメリットでもお伝えしましたが、買取の場合は不動産会社との直接取引になります。仲介のように物件情報が載ることがないので、周りに知られずに売却できます。自分の持ち物の間に他人が内見で入ってくることもないので、プライバシーを守りたい人に最適です。広告活動を避けたい、誰にも知られずにひっそりと売りたい人は、買取を選ぶと安心です。

早く現金化したい人

不動産の売却を買取で行うと、早い場合は2週間で現金化できます。遅くても1ヶ月で手元にお金が入ってくるため、早く現金化したい人は買取を選ぶのがよいでしょう。新たな物件の購入や、大きな買い物によって資金繰りが必要な方からすれば、現金化までのスケジュール化もしやすいので、安心して売却できます。

まとめ

不動産売却の仲介と買取の違いについて解説してきました。仲介は高く売れる可能性があり、買取り保証を利用すれば確実に買い取ってもらえます。買取は現金までのスピードが早く、周りに知られることなく売却ができます。どちらを選ぶかは、ご自身の求めるものによって異なります。

まずは自分がどちらの売却方法が向いているかを考え、その方法がとれる不動産会社を見つけましょう。仲介で売却する時は、買取り保証サービスのある不動産会社を選ぶと安心ですよ。